Immediate Stroke Life Support   神経救急蘇生の学びを支援する

コース概要


 神経蘇生初期診療に対する一定の手順にもとづいて、模擬患者や人形を用いたシミュレーション研修を通じて、神経蘇生に必要なスキルを身につけるトレーニングコースが、”ISLS(Immediate Stroke Life Support)コース”です。

 2005年10月、脳梗塞発症から3時間以内に開始しなければならないアルテプラーゼ(t-PA)による治療が認可されたことをきっかけに、脳卒中の初期診療に以前にも増して”迅速さ”が求められるようになっています。 アメリカの心肺蘇生コースには「Acute Strike」の項目がありましたが、脳卒中大国である日本からみると満足できるものではありませんでした。日本救急医学会の心肺蘇生コースICLSは、ヨーロッパ蘇生協議会(ERC)のコースを参考に開発されたため、脳卒中に関する項目がなく、ICLSを保管するためにISLSが開発されました。
 
開発の初期の対象は初期臨床研修医でしたが、現在では、ERで脳卒中診療に関わる幅広いスタッフを対象としています。

2010年に公開された JRC心肺蘇生ガイドライン2010  の編集会議の段階から、心肺蘇生における脳卒中の扱いを蘇生後脳症なども含めた我が国オリジナルのコンセプトである「神経蘇生」Neuro-resuscitation とし、ISLSもその中の代表格である脳卒中を扱うコース、と再定義しました。